リワークプログラム
今日、気分障害への理解が進んできたことにより、うつ病で休職されている方が医療機関へ受診しやすい環境が整いつつあります。また薬物療法の進歩により、症状の軽減が早期に見込まれ、復職できる方が増えています。しかし最近の問題としては復職したものの再び休職してしまい、当事者自身とそれを支える家族も疲弊してしまっていることが挙げられます。そこで当院では、復職プログラム『リワーク』を立ち上げ、心理教育・認知行動療法・グループワーク等を活用し、休職者それぞれの復職準備性を向上させていくことを始めました。
※当院は日本うつ病リワーク協会正会員医療機関です
対象
- うつ病、適応障害、不安障害などの診断を受け、クリニック等に通院中の方
- 休職中の方、または退職し再就職を目指している方
- 職場復帰、または再就職したいという意欲がある方
- 参加に関して主治医の了解を得ている方
※主治医の許可があっても、リワーク担当医等の判断により利用できない場合があります。
実施内容
<実施曜日>
月・火・水・金・土(木・日・祝祭日はお休みとなります)
<活動時間>
1日利用 9:30~15:30
半日のみ AM 9:30~12:30、PM 12:30~15:30
<活動内容>
リワーク『基礎』とリワーク『応用』の2段階を実施しています。
【リワーク基礎】
生活リズムや体力、集中力など、就労の基礎となる部分の改善を図ります。
・参加日数に決まりはありません(体調・体力に自信のない方は、週1回、半日のみ、など少ない頻度からご利用いただけます)
【リワーク応用】
週3日(月・水・金)以上の参加が必要です。
・復職、再就職に向け、より負荷の高いプログラムを実施します。
利用期間
- 体調や目的などにより異なります。
- すべてのプログラムを受けるには、4か月程が必要になります
- 短期間のみの利用も可能です。復職の期限が迫っている等、期間が心配な方はご相談ください
費用
医療の一環ですのでデイケア費が必要となります。
医療保険が適用されます。自己負担分の費用がかかりますが、『自立支援医療』を利用すると、費用が軽減され1割負担となります。
利用までの流れ
<通院先が大分丘の上病院以外の方>
①通院先の主治医にご相談の上、当院リワークまでお電話でお問い合わせください
(平日15:30~17:00 木・日・祝祭日を除く)
②リワークの内容説明、施設見学
(プライバシーに配慮する都合上、実際にリワークを実施している場面の見学はできませんのでご了承ください)
③当院のリワーク担当医の診察、心理検査を行います
・主治医の紹介状が必要となります
・予約状況によってはすぐに診察をお取りできないこともありますので、利用をご希望の方はお早めにご連絡ください
④体験参加
・1度、無料での体験参加が可能です
⑤リワークプログラム開始
・リワーク『基礎』からスタートします
・リワーク『応用』をスタートするには、一定の条件が必要となります
<当院に通院中の方>
①主治医へリワーク利用についてご相談ください(主治医より当院リワークへ連絡)
②リワークの内容説明、施設見学
・15:30以降にお越しいただくか、お電話での説明を行います。
(プライバシーに配慮する都合上、実際にリワークを実施している場面の見学はできませんのでご了承ください)
③体験参加
・1度、無料での体験参加が可能です
④リワークプログラム開始
・リワーク『基礎』からスタートします
・リワーク『応用』をスタートするには、一定の条件が必要となります
リワークプログラム利用のメリットは?
- 当院以外の病院やクリニックに通院している場合、主治医はそのままでプログラムのみ利用可能です。(まれに転院が必要となる場合があります)
- 月に1回評価を行い、主治医の先生方に報告します。復職までの回復度を測る目安にしていただけます。
- 希望に応じて、職場にも報告を行うことができます。
- 休養だけでは得られにくい、復職までの知識と準備、自己洞察を復職プログラムがサポートします。
- 毎月の報告以外にも必要に応じて主治医の先生方に報告と相談をさせていただきます。
病棟リワークプログラム
当院へ入院する患者さんの中には、仕事のストレスなどから、休職して来られる方も増えてきています。そのため、入院中から利用できる『病棟リワークプログラム』も行っています。
<プログラム内容>
- 月~金曜の5日間、午前・午後と決まったプログラムに出ていただきます。
- 心理教育、認知行動療法(陽だまりの会)、生活の振り返り用
<担当>
主治医、病棟担当看護師、病棟精神保健福祉士、病棟作業療法士の他に、病棟リワークプログラムに参加する場合には病棟リワークプログラム担当が別につきます。もしかしたら、職場で起こったような問題に、入院生活でも直面するかもしれません。対処法など一緒に学ぶ機会になります。入院生活の中でも職場と同じように、身だしなみを整え、集団の中で生活をするなど個人個人に目標を設定していきます。